就職の合否を決める指標のひとつに、学歴というものがあります。
近年は学歴よりも本人の個性や能力を重要視するという企業も増えましたが、やはり一般的には学歴はかなり大きな判断基準と言えます。
もし、その学歴が詐称されていたらどうなるのでしょうか?
また、事前に学歴の真偽を見抜く方法はあるのでしょうか?
学歴を詐称する理由とは
学歴を詐称する人の心理とは、やはり就職の際に有利にはたらくことを期待していることに加え、自分を大きく見せたい虚栄心などもあります。
ライバル視している人に対抗して自分の学歴やスポーツなどの栄光、所持している資格などを詐称して、相手より上の立場であるというマウントを取りたいという心理で詐称してしまう人もいるようです。
もし学歴が詐称されていたら?
入社してきた社員の学歴が、事前に履歴書などで把握していたものと実際のものが異なっていたのがあとから発覚した場合、その社員はどうなってしまうのでしょうか?
なんらかの罪に問われる可能性はあるのでしょうか?
学歴詐称が罪になる場合
学歴を詐称することで罪になるのは下記のケースです。
- 卒業証明書や学位などを偽造・使用した場合
- 学歴詐称をすることでなんらかの利益を得た場合
- 学歴詐称をおこない得た地位や権限を悪用した場合
基本的に、友人や知り合いなどとの会話のなかで学歴を偽ってしまっても、罪にはなりません。
ですが、卒業証明書や学位などを偽造し、使用して他人をだました場合は、詐欺罪や偽造文書行使罪に当たります。
また、学歴を偽って就職をしたり、昇進・昇給に影響を及ぼした場合、詐欺罪や不正競争防止法違反などの罪に問われる可能性があります。
さらに、学歴詐称で得た立場による権限などを悪用した場合、背任罪、公務員職権乱用罪に該当してしまう可能性があります。
学歴詐称が判明したら
社員の学歴詐称の疑惑が浮上したら、まず内部調査がされ、関係先への確認がおこなわれます。
該当の教育機関からの返答を待ち、学歴詐称がたしかであると判明すれば、法律の専門家の助言を受けつつ法的な措置をとります。
内部関係者や関連企業などへの周知をおこない、雇用や契約内容の見直しがされ、最悪の場合訴訟となる場合も考えられます。
学歴詐称を事前に見抜く学歴調査の方法とは
学歴の詐称を事前に見抜くためには、
①卒業証明書・身分証明書などの提出をしてもらう
②卒業証明書の真偽確認・代理取得
③対象の名前をメディアサーチする
④大学院卒業者の論文等を国立国会図書館でサーチする
⑤同窓会名簿などを確認する
などの方法があります。
ただし、前述のとおり、卒業証明書は偽造される可能性もあり、偽造代行業者なども蔓延っているため注意が必要です。
まとめ
- 学歴詐称をおこなうと罪になるケースがある
- 友人や知人間での会話の中での嘘であれば特に罪に問われないが、偽造した卒業証明書を使用したり学歴詐称によりなんらかの利益を得たりした場合、詐欺罪などに該当する場合がある
- 学歴詐称がバレてしまった場合、雇用や契約内容の見直し、最悪の場合訴訟に発展する可能性がある
- 学歴詐称を事前に見抜くには、卒業証明書の提出依頼、卒業されたという教育機関や関係各所への確認をする必要がある
ただ単に会話の中で嘘をつくだけでは学歴を偽ったところでなにかの罪に問われることはありません。バレてしまったときに相手からの信用がなくなる可能性は考えられますが…。
学歴詐称で得るものよりも、あとで失うもののほうが圧倒的に多いことがわかります。
そうならないために、させないために、しっかりと対策を練っていきましょう。

